【海外ドラマ】なぜ人々は『ゲーム・オブ・スローンズ』にハマるのか!?

  • なんでも
  • 天慶
  • 19/11/15 21:29:08

2020年実施予定の『GOT』ロケ地ツアーにも企画から参加している映画・海外ドラマライターの幕田千宏氏が、なぜ『GOT』が人々を熱狂させるのか、監修を務めた本書の中でその魅力を語ってもらっている。

※以下はストーリーに触れているのでネタバレ注意!

■ 衝撃的な展開が視聴者を引き付ける!

2011年に放送開始した『GOT』は想像以上に原作の世界観に忠実で驚かされた。原作では章ごとに視点人物を変えながら玉座争いの行方が綴られていくが、ドラマはそこを無理やり融合させることなく、北部と南部、そして隣の大陸で起こる物語を同時進行させていった。
説明セリフもモノローグも入れず、だけど冒頭から登場人物だけは山ほど出てくるある意味不親切な仕様は、原作未読の視聴者にはハードルが高い。それでもそのスタンスを貫き、トドメはショーン・ビーン演じるネッド・スタークの処刑だ。
原作未読の人間にしてみれば、主役と思っていた人物のまさかの幕切れに唖然とし、原作既読の人間にしても「本当に原作のままやりやがった!」 と思わずにはいられない。それがアメリカのTVシリーズに親しんでいる人間なら、なおさら「ここはちょっと変更してくるかもな」と予想し、
映画ファンならショーン・ビーンがこれまで演じてきたキャラクターからいずれ死ぬことは予想していても、こんなに早く退場するのは想定外だっただろう。どの属性の視聴者も驚かせる巧妙さに唸らされるこのシーンは、まさにドラマ製作の在り方を変えた瞬間のひとつだ。

■ TVシリーズの枠を超えるキャラクター描写

キャラクター描写においても、『GOT』はTVシリーズの常識を軽々と超えていく。全8シーズンでこれほどメイン・キャラクターが途中で命を落としたドラマもそうそうないが、普通ならフェイド・アウトしてしまってもおかしくないキャラクターが、数シーズンぶりに登場したかと思えば、レギュラーだったキャラクターが1年間全く姿を見せなかったりもする。
物語を無理やりTVの枠に押し込めず、あくまで原作の世界観を守り物語の流れを大切にする。原作のあるドラマとしてこれほど理想的な形はないだろう。だからこそ第五章で原作に追いつき、ドラマ・オリジナルの展開へと突入していく第六章以降もその世界観にブレがないのだ。

■ 現代社会にも通じるテーマをファンタジーと融合

ドラゴンが火を噴き、妖しい魔術師が死者を生き返らせるファンタジー世界でありながら、薔薇戦争などの歴史的事件をモチーフにしているだけに、戦乱の世のリアリティを感じさせる『GOT』だが、ファンタジーという架空の世界の物語だからこそ可能となったのが女性キャラクターの描写だ。
ドラマはシーズンを重ねるほど、女性キャラクターの強さが際立っていく。デナーリス・ターガリエンやサーセイ・ラニスターといった直接的に玉座を狙う者たちだけでなく、幼くして暗殺者の道へ進むアリア・スタークや女騎士として誰よりも忠誠心に厚いブライエニー、
荒くれ者の海の男たちを従えるヤーラ・グレイジョイ、愛する者の復讐のために当主を皆殺しにしたエラリア・サンド、過酷な運命に翻弄されながら強かさを身に着けていくサンサ・スターク、男を手玉に取り背後から権力を操ろうとするマージェリー・タイレル、そんな彼女に絶大な影響を与える茨の女王オレナ・タイレルなどなど、男性優位の世界で彼女たちが体現した女性の在り方は、現代社会にも一石を投じるものだ。
普通の歴史ドラマであれば脚色でしかないものも、ファンタジー世界であるからこそリアルなものとして成立する。
歴史ドラマの重厚感を持ちながら、現代的なテーマを違和感なく内包している点も『GOT』の魅力だ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191115-00212267-mvwalk-movi

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