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- 匿名
- 15/06/25 19:30:26
ドラム式洗濯乾燥機の中で7歳男児が死亡
6月25日 19時08分
今月、東京都内の住宅で、7歳の男の子が、横向きにドアが取り付けられたドラム式の洗濯乾燥機の中に閉じ込められ、死亡していたことが分かりました。洗濯乾燥機はドアが閉まると内側からは開けられない構造で、警視庁は、男の子が誤って中に入ってしまい、呼吸ができなくなって死亡したとみて調べています。
今月8日、東京都内の住宅で母親から「子どもが洗濯乾燥機の中に閉じ込められ意識がない」と消防に通報がありました。救急隊員が駆けつけると、男の子は心肺停止の状態で、病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました。
警視庁によりますと、亡くなったのは宝井蓮音くん(7)で、母親が前日の午後11時すぎに寝かせましたが、およそ2時間後、ベッドに姿がなかったことから、家の中を探したところ、横向きにドアが取り付けられたドラム式の洗濯乾燥機の中でぐったりしていたということです。
警視庁は、蓮音くんが誤って洗濯乾燥機の中に入ってしまい、呼吸ができなくなって死亡したとみて当時の状況を調べています。
製造した大手電機メーカーによりますと、ドラム式の洗濯乾燥機はドアが閉まると内側からは開けられない構造で、安全対策として、子どもが中に入らないようドアにロック機能をつけているほか、本体や取扱説明書に「子どもが入ると窒息するおそれがある」と表示して注意を呼びかけているということです。
今回の事故について、大手電機メーカーは「事案は把握しているが、警察が捜査中のため、詳細はコメントできない」としています。
亡くなった男児の母親は
亡くなった宝井蓮音くんの母親は、事故が起きたことについて、「『おやすみ』と言ったのが最後の会話になってしまいました。想像もつかなかった、まさかというのがいまだにあります。そんな危険なものだというのは想像していないし、そこまで注意喚起している家庭も少ないと思います」と話していました。
母親によりますと、蓮音くんはクワガタなどの昆虫を捕るのが大好きで、ことしの夏は「ホタルが見たい」と話していたということです。洗濯乾燥機は、事故が起きた日に家に届いたばかりで、蓮音くんは、業者が設置する様子を興味深そうに見ていたということです。
母親は洗濯乾燥機の構造については、「子どもが中に入ると強い力をかけても出られず、この先も危険だと思います。そういうものが家にあったら気が気じゃないし、ずっと目を離さないようにしていても起こりうる事故なので、製品を開発するうえで改善してほしいです」と話していました。
専門家「メーカーは大事故につながらない設計を」
子どもの事故に詳しい中村雅人弁護士は「ドラム式の洗濯乾燥機は横向きにドアが付いている構造で、子どもが入りやすいため、遊んでいるときにかくれんぼなどで入ってしまうことは当然考えられるし、実際に韓国や中国では事故が多発している」と話しています。そのうえで「メーカーは間違った使い方をしないよう呼びかけるだけでなく、間違った使い方をしても大事故につながらないように製品を作る段階から設計する必要がある。今回のケースで言えば、子どもが中に入ってしまっても外に出られるようにしておく対策は絶対に必要だ」と指摘しています。
海外でも同様の死亡事故相次ぐ
今回と同じような死亡事故は、海外でも起きています。このうち韓国では、KBSテレビが伝えたところによりますと、7年前の2008年に、コヤン(高陽)市のアパートで8歳の男の子がドラム式の洗濯機の中に入って出られなくなり死亡したほか、チョンジュ(全州)市のアパートでも7歳の男の子がドラム式の洗濯機の中から出られなくなり死亡したということです。
さらに、5年前の2010年にも、テジョン(大田)市の住宅で、8歳の男の子がドラム式の洗濯機の中に閉じ込められて死亡する事故が起きたということです。洗濯機を製造した韓国の大手電機メーカーによりますと、こうした事故を受けて、内側からでもドアを開けられるように部品の一部を無償で取り替えたほか、他社製品を使っている人にも、ドアが完全に閉まらないようにする器具を配布するなど対策を取ったということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150625/k10010127721000.html
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