名古屋アベック殺人事件 へのコメント（No.1）

1988年2月23日未明､大高緑地公園の駐車場に車を停車していた理容師Nさん（当時19歳）と理容師見習いSさん（当時20歳）は､突然2台の車に退路を塞がれた｡2台の車に乗っていたのは､とび職A（当時19歳）､唯一の成人B（当時20歳）､とび職C（当時17歳）､無職D（当時18歳）､E子（当時17歳）､F子（当時17歳）の6人であった｡

6人は日頃から｢ﾊﾞｯｶﾝ｣と称してｱﾍﾞｯｸを襲っては金品を奪っており､この日も名古屋市港区の金城埠頭で2台の車を襲い､計8万6000円余りを奪っていた｡勢いづいた6人はさらにﾃﾞｰﾄをしているｱﾍﾞｯｸの車を物色｡大高緑地公園の駐車場でSさん所有の車に狙いを定めた｡

Aら6人はNさんを車から引きずり降ろし､鉄ﾊﾟｲﾌﾟや木刀で殴打｡現金1万150円及び運転免許証を強奪する｡Nさんが気を失うと､E子とF子が助手席にいたSさんに｢裸になれ｣と言い､泣く泣く上半身の衣服を脱いだSさんを木刀で殴打した｡C､Dは｢この女､輪姦（まわ）しちゃろか｣と言って､Sさんを上半身裸体のまま､駐車場から50ﾒｰﾄﾙほど離れた藪の中に連行した｡Cは恐怖に震えるSさんに｢全部脱げ｣と言って､下半身の衣服も脱ぐよう命じた｡C､Dは後からやってきたBとともに､全裸になったSさんを集団ﾚｲﾌﾟした｡その間に､E子とF子は車から現金1万1553円と櫛､ぬいぐるみを奪い､Aは狂ったように車を破壊していた｡

その後B､C､E子､F子がSさんを探しに行き､輪姦された直後､下半身の衣服をつけたSさんを発見した｡4人は現場から､上半身裸体のSさんを連れて駐車場に戻った｡E子とF子はSさんに｢素っ裸になれ｣などと言って､全裸になるよう命じた｡しかしSさんが躊躇したため､E子がｽｶｰﾄ､F子がﾊﾟﾝﾃｨｽﾄｯｷﾝｸﾞとﾊﾟﾝﾃｨを剥ぎ取り､Sさんを再び全裸にした｡Sさんは抵抗する気力も失せて､なされるがままであった｡

Cは全裸にされたSさんの両手をつかみ､振り回してその場に転倒させると､E子､F子とともにSさんの腰や足を足蹴にした｡Aは｢やきを入れたれ｣と言い､B､E子､F子とともに代わる代わる｢熱いか､熱いか｣と言いながら､ﾀﾊﾞｺの火をSさんの肩､腹､背中､乳房等に押しつけた｡Sさんは泣きながら｢熱い､やめて｣と哀願したが､F子は｢ばかやろう､ぶりっこするんじゃない｣と言いながら､その背中にﾀﾊﾞｺの火を押し付け､CとE子は､ﾗｲﾀｰの火でSさんの髪の毛を焼いた｡さらにE子はSさんの髪の毛をつかみ引っ張ってその場に仰向けに倒し､ﾊｲﾋｰﾙを履いた左足でSさんの左腕､F子が同様にﾊｲﾋｰﾙを履いた足で右腕を踏み付け､CがSさんの両足首を持って広げ､陰部にｼﾝﾅｰをかけﾀﾊﾞｺの火を腹部付近につけた｡Sさんは放心状態であった｡

3人がSさんの手足を離すと､Sさんは全裸のまま立ち上がったが､E子はそこをまた拳で腹を殴りつけ､B､C､F子も加勢して拳で殴打したり､足蹴にしたりした｡殴打があまりに長くつづいたので､Sさんの顔がみるみる変形していくのを目の当たりにしたNさんは､命の危険を感じ｢お願いです｡彼女だけは助けてやって下さい｣と泣いて懇願したという｡しかしAらはNさんの腹を蹴りあげ､黙らせた｡

6人はこうした暴行を午前6時頃まで続けたあと｢警察に行かれると困る｣として､2人を拉致することに決めた｡6人はNさんを先に1台目の車に閉じ込めたうえで､暴行のため全裸にされていたSさんに服を着るよう命じた｡Sさんが服を着終わると2台目の車に連れ込んで公園を出発した｡2人とも放心状態で､Sさんは車内で泣き続けていた｡