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「クソ客が増えるだけ」女性を救うはずの「北欧モデル」がかえって窮地を招いた〝皮肉な現実〟
FRIDAYデジタル
2026年04月23日 16時00分
「女性だけが罰せられるのは不平等」との声から売春防止法の見直しへの動きが始まった。世界の国々は性売買をどのように取り締まっているのか。各国の事例から日本のあり方を問う風俗ジャーナリスト・生駒明氏の連載第1回。後編では「北欧モデル」の問題点をあぶり出す──。
■「北欧モデル」がもたらした負の影響
〝買う側〟の男性のみを罰する北欧モデルに反対する声は大きい。売春で生計を立てるセックスワーカーの収入減少につながったり、性売買の地下化により当事者がかえって危険にさらされたりするという。
’16年に買春処罰法が施行されたフランスでは、それを裏付ける調査結果が出ている。
買春行為が犯罪となったことで顧客が減少。セックスワーカーの稼ぎを低下させ、さらなる困窮を招いた。収入が減り困ったセックスワーカーたちは、無理をしてでも客を取ろうとする。顧客と交渉する力が弱まり、逆に客の立場が強まった。
買春処罰法は客を罰する法律なので、「逮捕されたら困る」利用客の多くが減った。仕事や家族など、逮捕によって生活を壊されたくない〝まともな人たち〟の客層だ。残ったのは暴力をふるったり、お金の支払いがよくないいわゆる「クソ客」。つまり、コロナ禍の日本で起こったような「客質の悪化」が起きたのだ。
セックスワーカーはリスクの高い行為でも受け入れざるを得ない状況が生み出された。過剰なサービスや値下げを要求されるようになり、暴力にもさらされやすくなる。しかし、収入を減らしたくないセックスワーカーは客から不利な扱いをされても許容してしまい、搾取がなくなることはなかった。
セックスワーカーを守るために作られた法律によって、今までなら断っていた交渉も、のまざるを得ない状況が作られたのである。
続き>>1■かえって安全に働けなくなった
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No.4 棒を振り回さない!
26/04/26 14:55:05
パパ活とか、売る側の女性も罰則あるべきだと思うけどな。個人的には
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No.3 主 もっと早く言ってよ~
26/04/26 13:12:31
■日本は「北欧モデル」を取り入れるべきか
北欧モデルは、性売買に対する考え方によって賛否両論がくっきりと分かれる。そんななかで一つの方向性を示しているのが、国際人権団体アムネスティの「北欧モデルを支持しない」という方針だ。
アムネスティは各国の政府に対して、「セックスワーカーの権利を保護し、尊重し、実現すべきだ」と要求している。
日本では、一部の女性団体が北欧モデルの導入を主張。一方で、国内のセックスワーカー支援団体は猛反対している。セックスワーカーの権利運動の立場からは、当事者の生計を脅かす買春者処罰は受け入れられないのだ。
筆者は「日本は北欧モデルを導入しないほうがいい」と感じている。なぜなら「性的サービスを売る女性は全員が救済すべき〝被害者〟だ」と言い切るのは、無理があるからだ。筆者は27年以上性風俗を取材してきたが、風俗嬢の多くは性的サービスを〝仕事〟と捉えて真面目に働いていた。ほとんどが〝お金を稼ごう〟と前向きに頑張っている人だった。
「買う男性がいるから売る女性が現れるのだ。買う男性を撲滅すればいい」という北欧モデルの考え方は、転倒させることができる。「売る女性がいるから買う男性が現れる」とも言えるだろう。
性売買についての偏見も取り除いたほうがいい。売春を単に一方的な権力関係と見なすなら、あたかも〝強者である男性〟が〝弱者である女性〟を金の力でねじ伏せているように見えるかもしれない。
だが実際には〝満たされない弱者としての男性〟が女性にお金を払って性的サービスを恵んでもらっているという側面もある。必ずしもすべてが「買う男性=強者=加害者、売る女性=弱者=被害者」ではないのだ。買わない限り性行為ができない男性(性的弱者という)の存在を忘れてはならない。
北欧モデルの導入がすべての問題解決につながらないことは、これまでの実施国の例が示している。何ごとも感情に任せて勢いで決めてはならない。現実をよく見て時間をかけて考慮し、多くの人が納得できる最善の形に収めるのが大切だろう。
取材・文・写真:生駒明
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/friday/nation/friday-465666
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No.2 主 もっと早く言ってよ~
26/04/26 13:11:14
■セックスワーカーは「劣った存在」?
買春処罰法がある国では、性を売る女性は「救済されなければならない対象」で、「普通の人より劣った存在」とされている。そのためスウェーデンでは、「セックスワーカーである」というだけの理由で、社会福祉事務所から、「子育てをするうえで責任能力のない不適切な親」と判断され、親権を得られないことになっている。たとえ子育てに何ら問題がなかったとしてもだ。
’17年にフランスで制作された映画『ぜんぶ売女よりマシ』は、このような社会通念によって、子どもの親権を元夫に奪われ、子どもを取り戻す闘いの過程で元夫に殺害されたセックスワーカーの事件を描いたドキュメンタリーである。
政府の「国家が救済する」「国家が道徳を教える」という威圧的なパターナリズム(父権的な温情主義)、市民の生活への過剰な干渉と権力の暴走。社会福祉大国スウェーデンの闇を映す、悲しみと怒りのこもった作品であり、買春処罰法の弊害をあぶり出している。
この映画が示しているのは、セックスワーカーを「犠牲者」だったり、「自滅の道を選んだ人間」とする見方は、彼女たちを社会的に排除し、世間から疎外させるということだ。それは加害者たちの暴力を許すことにつながる。作品の中ではそういった負の連鎖によって殺害が起こったのである。
セックスワークに対する「無くすことが最善」「仕事とはいえない」といった視点や、「女性に対する差別や暴力であり、やめさせるべきだ」という救済的なアプローチは、セックスワークの問題を単純化しているだけでない。セックスワーカーへの暴力や理不尽な扱いを後押しし、被害の訴えを困難にする。結果、支援を必要としているセックスワーカーがサポートを受けにくくなるという皮肉な状況を生んでいる。性を売る人々の現実との間に大きな乖離があることが問題なのだ。
続く
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No.1 主 もっと早く言ってよ~
26/04/26 13:09:45
■かえって安全に働けなくなった
さらに客を逮捕させないために、今までのように人目のある街の路上で交渉をするわけにはいかなくなった。ホテルも使えなくなり、森の中、港など、人目につかない場所に車で移動して交渉や性的サービスを行うようになった。
客はオンラインで素早く交渉したがり、自分の詳細な情報を提供しなくなる。ホテルなどの公共の場所でプレイするのを避けるようになり、セックスワーカーにとって安全な場所よりも、客に都合の良い場所に行くことが増える。そんな中でも収入を得るため、客を安心させることに腐心しなければならなかった。
また、セックスワーカーに用意された支援サービスは、その支給金額が生活していくにはあまりに少なかった。申請と受給の時期がかけ離れているため、受給まで収入が途絶え、たちまち生活が成り立たなくなる。また「売春をしない」誓約書が必要など、個人の自由を侵害するものになっているという。
問題はまだまだある。屋内の施設で2人以上のセックスワーカーが一緒に働くことは「売春宿の維持」として違法となり、安全に働けなくなる。
買春の場所を提供した人も取り締まりの対象となることから、セックスワーカーが自宅で売春を行った場合はアパートの大家も告発されてしまう。そのため、立ち退きを要求されてセックスワーカーは住む場所を失う危険がある。
さらに、セックスワーカーが医療行為を受けることも難しくなった。被害者とみなされているため利用できる支援のほとんどはカウンセリングに重点が置かれ、利用しやすい性感染症の検査などの支援が受けられなくなっているという。
また、スウェーデンやフランスでは多数のセックスワーカーが永住許可を持たない移民であり、売春は合法的な仕事ではないため国外追放の理由となる。病院は犯罪が疑われる場合には警察に通報する義務があり、当局に勾留される恐れがあるので病院に行けなくなる。
警察はセックスワーカーにとって危険な存在となった。買い手を捕まえるために、警察がセックスワーカーを脅して利用したり、自宅やホテルの部屋を張り込みすることもあるからだ。結果、男性客ではなく、実際にはセックスワーカーが取り締まりのターゲットになっている。買い手の犯罪化はセックスワーカーを犯罪の関係者と見なすことでもあるといえるのだ。
続く
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