夏休みには塾で夏期講習が実施されますが、お子さんが既に塾へ通っている場合には夏期講習の案内文を見て受けさせるかどうかを迷われている方も多くいると思います。
それでは夏期講習を受けることの重要性とはどういったものなのでしょうか。また、塾の夏期講習は必ず参加しないといけないのでしょうか。
このページでは夏期講習の重要性や夏期講習を受けるべき生徒の特徴、そして夏期講習で失敗しないためのポイントを解説します。
夏期講習の重要性とは
それでは夏期講習の重要性からみていきましょう。
夏休みは約40日間ほどありますが、この期間は学校の授業も進まなくなります。ですから夏休みの時間の使い方によって2学期以降の成績に大きく影響がでますし、計画的に学習に取り組んだ場合には志望校との偏差値の差を埋めることができるほど十分な時間が夏休みにはあります。
一方で、夏休みのあいだの時間は自分自身で管理する必要がありますから、自発的に自学自習できるお子さんは自ら学習の時間を確保するため問題ないのですが、自ら進んで学習をしないお子さんの場合は自発的に学習時間を確保しないため注意が必要になります。
その点、塾の夏期講習に通うことによって以下のようなメリットを得ることできます。
①スケジュールに沿って授業を受けることで学習習慣を維持できる
②周りの生徒と一緒に授業を受けるためダラダラせずに集中して学習に取り組める
③わからないことがあれば講師に解説を求めることができる
そのため、自学自習ができないお子さんにとっては夏期講習を受けることによって学習習慣を維持でき、講師の指導のもと集中して授業を受けることができます。それでは夏期講習は必ず受けたほうがいいのでしょうか?
塾の夏期講習は受けるべきか
塾の夏期講習を受けるべきかどうかについて、既に塾へ通っているケースと塾に通っていないケースの両方をみていきましょう。
●既に塾へ通っている場合
既に塾へ通っている場合は、当然塾側から夏期講習の案内をされると思いますが、必ずしもすべての講座を申し込む必要はないといえます。客観的にいまのお子さんに必要な講座を選択し、効率よく学習することをおすすめします。
特におすすめしたいことは、5月下旬~7月上旬に実施される模試に積極的に挑戦することです。そして模試の結果を踏まえて、伸ばしたい教科(単元)や克服したい教科(単元)を明確にした上で、目的意識を持って夏期講習を利用することで効率よく学力を伸ばすことができます。
●塾へ通っていない場合
基本的にはお子さんの意思を尊重していただければと思います。お子さんの周りのお友達の多くが塾の夏期講習へ通う場合には、保護者の方は焦る気持ちもあると思いますが、本人に塾へ通うことへの意思がないのに無理に通わせても学力が上がることはまずないといえます。
逆に、本人が夏期講習へ通うことに興味があるようであれば、無理のない範囲で通わせてあげましょう。ただし前述のように、目的意識を持って必要な講座を受けることをおすすめしますので、たとえ塾へ通っていなくても外部生でも参加できる模試を受けた上で、必要な講座に対して夏期講習を申し込むようにしましょう。
つづいて、夏期講習を受けても成果がでない生徒のケースを解説します。
夏期講習で成果がでないケースとは
夏期講習は決して安くありません。中学受験の進学塾であれば15万円~20万円が相場となりますし、高校受験でも個別指導塾だと10~20万円、集団指導塾でも8万円~10万円が相場となります。
そのため夏期講習を受けるにはこれほどの費用がかかりますし夏期講習に通うだけで学力が上がる訳ではありませんので、夏期講習に申し込む前に夏期講習で成果がでない生徒のケースを把握しましょう。
成果がでない生徒の特徴とは『学習意欲が低い生徒』です。学習意欲が低い生徒の場合、基本的に授業を受けただけで勉強をした気になってしまい、予習や復習などの学習内容を定着させるための時間をとらないため大きな学力の伸びは期待できないといえます。
ただ、これは生徒本人だけの責任ではありません。本人の中で勉強に対する意欲が低いということは、過去に勉強の成功体験を積ませてあげられなかった環境の責任でもありますので、既に塾へ通っている場合にはその塾の夏期講習を受けても学力や学習意欲が改善される可能性は低いといえます。
そのため、もしお子さんの学習意欲が低いようでしたら、夏期講習を機に転塾を検討することをおすすめします。現在の塾の授業スタイルや講師との相性が合っていないことが考えられるため、お子さんに勉強の成功体験を積ませてあげることができるようなお子さんと相性が合う塾への転塾を検討してみるといいでしょう。
さいごに
もし転塾を検討する際には、興味がある塾へ通っている周りのお友達の評判ももちろん大切ですが、実際にお子さんの性格や学力が合うかどうかが最も大切となりますので、無料で授業を受けられる体験入塾などのサービスを積極的に活用して納得のいく塾を探すようにしましょう。