- ニュース全般
- 麦わら帽子
- 18/07/20 10:21:57
県教育局は、県内の公立学校(さいたま市立学校を除く)で2017年度に発生した教員による体罰(暴言・威嚇含む)は前年度比13件増の延べ40件だったと公表した。体罰をした教員は28人で前年度より4人増え、被害を受けた児童生徒は同比38人増の73人だった。県立学校人事課は「体罰が減らないのは残念。『このくらいなら大丈夫だろう』という意識の教員がまだおり、今後も体罰禁止の徹底を働き掛けていく」と話している。
調査は、さいたま市立学校を除く県内の全公立小中、高校、特別支援学校の1245校の児童生徒や保護者、教職員を対象に行ったアンケート調査などをまとめた。
体罰の発生件数の内訳は小学校5件、中学校6件、高校28件、特別支援学校1件。高校は前年度の12件から28件に大幅に増えた。同課によると、28件のうち13件が暴言・威嚇によるものだった。
主な被害は外傷2件、打撲7件などでけががなかったのは20件だった。外傷の被害者はいずれも高校生だった。
体罰を行った教職員28人の内訳は小学3人、中学6人、高校18人、特別支援学校1人。男女別では28人のうち25人が男性教諭だった。
体罰で懲戒処分を受けた教諭は減給が2人、戒告が1人。懲戒処分に当たらない訓告などは23人だった。減給処分を受けたのは、所沢市の小学校で男子児童に「窓から飛び降りなさい」などと暴言を吐いた男性教諭と、草加市の中学校で生徒の左すねを蹴る暴行を加えて2週間のけがを負わせた男性教諭。
被害を受けた児童生徒は小学校13人、中学校24人、高校35人、特別支援学校1人。体罰の主な場面は部活動中が12件で最も多く、授業中が9件。場所は「運動場・体育館」が12件で最多。方法は「暴言・威嚇」が17件、次いで「素手でたたく」が9件、「蹴る」が6件だった。
把握のきっかけ(複数回答可)は児童生徒からの訴えが最多の23件、保護者からの訴えが21件、教員からの申告が10件と続いた。
さいたま市は、2017年度に市立小中高校・特別支援学校で、体罰を行った教職員は前年度より1人多い4人だったと発表した。暴言など不適切な指導を行った教職員は前年度比38人減の101人だった。
市教職員人事課によると、体罰を行った教職員の内訳は小学校2人、中学校2人。内容は「大きな声で叱責(しっせき)し、転倒させた」「体を引っ張り、首に腕を回して廊下に連れ出した」などで、4人のうち1人が停職、残る3人は訓告などの処分を受けている
「威圧的な言動で叱責した」「乱暴な言葉で頭ごなしに怒鳴った」などの不適切な指導を行った教職員は、小学校で前年度比3人減の55人、中学校で同35人減の46人といずれも減少した。
同課は「体罰を行った教職員が増えてしまったのは残念。体罰は許されない行為であり、根絶に向けて引き続き指導、啓発を徹底していく」としている。
体罰や不適切な指導を受けたと感じた児童生徒や保護者、教職員が市教委や学校に提出できる相談票や、市教委への電話相談、情報提供から取りまとめた。
- 0 いいね