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振り回され続けた結果、最悪の場合は心身に不調をきたしてしまうこともある。会社に行こうとすると吐き気がしたり、動悸がしたりするのは、不調のサインだ。また、自信喪失により相手の言いなりになって、支配される構造から抜け出せないという悪循環に陥る可能性もある。このような事態を防ぐために、まずは、振り回されていると少しでも感じた場合、いったん、自分の状況を客観的に見つめてみてほしい。そうすれば正常な判断ができるようになる。「そもそも、この上司の言っていることが間違っているのではないか」「他にも方法がある」など、別の道が見えてくるかもしれない。また、勝手に自分が下手に出ているという可能性もある。「いい人と思われたい」という承認欲求が過剰になってしまうと、それを利用されて蟻地獄のように振り回す・振り回される関係にはまっていくのだ。「『ちょっと面倒くさい人』と思われることも対策の1つです。人を振り回す人というのは、『この人は何をしても言い返さないから大丈夫』というのを鋭く嗅ぎ分けています。自分の身を守るために、あえて面倒くさい人になることも重要です」
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「ちょっと面倒くさい人」になるというのは、謙虚な人、気が利く人にとっては非常に難しく、アイデンティティを揺るがすほどの苦痛ともいえることでしょう。それでも相手を見て、ときには「ちょっと面倒くさい人」にならないと、会社で、ひいては社会では、生き抜けないのです。
「それでも私は、自分のスタイルを変えたくない。だって、振り回す人が悪くて、振り回される人は悪くないのだから」と思われる方がいるかもしれません。最後に片田先生は、とても恐ろしいことを教えてくれました。
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もし、あなたが会社や上司に振り回されている場合、そのストレスを人にぶつけてはいないだろうか。「精神分析で『置き換え』といいます。自分自身が振り回されたことで感じた怒りを、自分よりも弱いものに対して向け変えてしまうのです」気をつけなければ、いつか自分も部下や同僚を振り回すようになるかもしれない。あるいは、すでに振り回しているかもしれない。
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人から振り回されている人ほど、無意識のうちに自分も人を振り回している可能性があるというのです。人から振り回されることが、人を振り回す人を再生産することになる――、すべての人がそうなるわけではりませんが、自分のためだけではなく、周りの人のためにも、人から振り回されやすいという自覚がある方は、少しずつ態度や行動を改めることで、身を守ってみてはいかがでしょうか。
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18/02/14 12:46:43