福井中2自殺、叱責され過呼吸や土下座も… 怒鳴る担任「お前やめてもいいよ」

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      17/10/21 16:52:42


    福井県池田町立池田中で3月、2年の男子生徒=当時(14)=が担任と副担任の厳しい指導で自殺した問題で産経新聞は調査委員会がまとめた報告書の詳細版を入手した。度を越した指導について「教師の基本的姿勢に問題がある」と指摘。叱責を目撃しながら対応を欠いた校長らを「職責を果たしていない」と断じた。調査委は「孤立感、絶望感を深め、自死に至った」として学校全体に問題があると結論付けた。

    ■職員室や同級生の前でも叱責 「階が違っても聞こえた」
    報告書によると、生徒は真面目だが、柔軟な対応や感情のコントロールが苦手。課題を適切にこなせないこともあったという。担任は生徒のそうした状況を判断できたはずだが、調査委は「自己の指導方法を過信し、状況や気持ちを理解しないまま叱責を続け追い詰めることになった」とする。

    担任は、昨年10月には生徒が運営に携わっていたマラソン大会の準備の遅れを理由に校門前で激怒。これとは別に職員室や同級生らがいる前でも叱責した。「身震いするくらい怒っていた」「階が違っても聞こえた」と生徒らは証言する。副担任は初めての中学校勤務。生徒や保護者らへのアンケートでは、妥協しない側面が指摘され、「追い詰めるようなネチネチした感じがあった」とされた。生徒は副担任から宿題や課題で何度も注意を受け、昨年5月には「言い訳するなと言って、話を聞いてくれない」と話していた。11月には、課題未提出の理由を生徒会活動などとする生徒に、副担任は「宿題ができないならやらなくてよい」と指導。生徒は「やらせてください」と懇願し土下座しようとした後、トイレにこもった事案もあった。

    調査委は「真面目な生徒がこのような態度を取るのは明らかに深刻とみるべきで、生徒の理解という教師の基本的姿勢に問題があり真摯な反省を要する」などと糾弾する。

    ■過呼吸訴えた際、指導協議の形跡なし
    報告書では担任と副担任の連携不足も露見した。自殺前日の今年3月13日にも課題未提出を副担任がとがめた際に生徒は過呼吸を訴えたがいずれも報告を受けた担任は、副担任と指導を協議した「形跡がない」(調査委)と指摘する。また、担任は生徒が副担任によい感情を持っていないことを副担任にはっきりと伝えておらず、副担任と2人きりにしない家族との約束も守らなかった。

    調査委は「担任が積極的に行動する必要性は高かった」とする。さらに、担任は家庭訪問などの大まかな事実を教頭や校長に報告しただけで土下座や過呼吸といった深刻な内容は報告しておらず2学期以降は自らも大声で叱責するようになった。調査委は「その結果、生徒は逃げ場のない状況に置かれた」としている。

    ■ほとんどの教員は問題意識を持たず
    報告書は、校長や教頭の責任にも踏み込む。担任から十分な説明を受けていなかったが、生徒と副担任の関係に問題があることは把握。校長は自殺直前に生徒が朝のあいさつ運動に出てきていない事実にも気がついていた。加えて、校長、教頭とも「担任が大声で叱る場面を見ていた」という。教頭に至っては、副担任の指導の融通のなさも認識。調査委は「改善を図り改善できない場合には、担任や副担任を外す措置もあり得た。校長、教頭は職責を果たしたとはいえない」と指弾する。2人による叱責は職員室でも行われており他の教員も認識。一部の同僚は担任に指導方法の改善を求めていたがほとんどの教員は問題意識を持たなかった。

    調査委は「学校組織の一員として問題解消に努力するのは当然。対策が講じられていれば事故防止は可能だった」として他の教員の不作為も指摘。「自死という重大な結果を招いたことについては、学校の対応に問題があったといわざるを得ない」と結論付けた。

    産経WEST

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